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星と音楽をテーマにした文化情報発信都市 

コリメート法の魅力紹介


 公共天文台やボランティアによる天体観望会に出かけると、必ずと言っていいほど観測の対象になるのが惑星かなあと思います。

 とても大きな望遠鏡で見る木星や土星は、非常に感動するものがありますが、そのような感動を思い出に残したいかも知れませんね。

 そんな時に手軽に天体写真を撮る方法が『コリメート法』と呼ばれる方法で、要するにカメラを望遠鏡に覗かせてパシャリと撮るだけの方法です。

 望遠鏡を覗く機会さえあれば非常に簡単で、携帯カメラでも撮れますので、ある意味一番コストの掛からない天体写真撮影方法です。 一眼レフカメラやミラーレス一眼のような明るいカメラなら↓このような写真も可能です。

手持ちコリメート撮影による木星
2014年3月23日(日)20時29分、笠井トレーディングGS200RCM×ビクセン製NPL10mm接眼レンズ×NikonD5200標準レンズ(55mm/f8.0)、露出オート、自宅ベランダにて撮影。

 撮影方法としては、オート撮影モードにしたカメラのレンズを望遠鏡の覗き口(アイピース)に近づけ、視野に天体が入ったところでパシャリとやります。これだけです。

 月、金星、火星、木星、土星の場合、公共天文台のような大きな望遠鏡なら非常に明るいので、手持ちで問題ありません 以下の写真は三脚を使っていますが、こんな感じでカメラレンズを望遠鏡に覗かせれば良いのです。

コリメート法の写し方(三脚使用)

 コリメート法で撮影する場合も1枚でなく、他のお客様のご迷惑にならない範囲で複数枚撮らせてもらうと良いです。 連写機能があれば連写で10枚ほど、連写がなければ手短に2〜3枚撮ればあとでコンポジット(合成)でき、 家に帰って『Registax』というフリーソフトを使うことで鮮明な画像に仕上げられます。

 さらに『ステライメージ』などの天体写真専用ソフトを購入すれば、自分のお好みの写真に仕上がります。 ちなみに私は、学術的な写真でなくてもソフトで球体感のある惑星写真が好きです。

ステライメージ使用前の木星
『ステライメージ』でレタッチする前は、望遠鏡を使った眼視で見た通りの惑星像が得られます。 GS200RCMで見た木星は、まさにこんな感じです。

写り具合の口径差
惑星の撮影に関しては、口径の大きい望遠鏡が明るく解像度も高くなり有利です。 GS200RC(口径20cm)の方が右のFC100DF(口径10cm)で撮影した木星よりも模様の細部がより鮮明に映し出されています。


 土星や火星もコリメート法で撮ってみました。これらは月や木星に比べると暗いので、 自宅で撮る場合は三脚を利用しています↓。

コリメート撮影による土星
2014年3月24日(月)01時36分、笠井トレーディングGS200RCM×ビクセン製NPL10mm接眼レンズ×NikonD5200標準レンズ(55mm/f8.0)、三脚使用、露出オート、自宅ベランダにて撮影。

コリメート撮影による火星
2014年3月23日(日)22時38分、笠井トレーディングGS200RCM×ビクセン製NPL10mm接眼レンズ×NikonD5200標準レンズ(55mm/f8.0)、三脚使用、露出オート、自宅ベランダにて撮影。

 なお、コリメート法の撮影方法は、谷川正夫著の『誰でも写せる星の写真』(地人書館)にて、簡単で解りやすく紹介されています。 もしこのページを見て興味を持たれましたら、Amazonなどで検索してみてください。